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宮城県医師会会報 視座 医師会員様向けの広報誌を発刊しております

宮城県医師会報11月号を発刊致しました。

宍道湖の夕日
2024 November
写真・本田 剛彦


2024/11/06:今そこにある危機 昨今の病院経営についての考察

宮城県医師会常任理事
赤 石   隆
 
 病院経営動向調査の概要というものが,独立行政法人福祉医療機構から本年9月までの結果が出されている。長いので概要の初めの表だけ掲載するが,あとの内容も目を覆うばかりの結果が並んでいる。挙げた表をご覧いただければ経営に携わったことのある者ならば容易ならざる事態であることがわかっていただけるであろう。(表 参照資料より)
 保険医療機関は周知のとおり公定価格である。・・・
 
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2024/10/04:タスク・シフト/シェア

 宮城県医師会副会長

香 取 幸 夫
 
 本年4月より医師の働き方改革が開始され,約半年が経過した。多くの施設で勤怠処理のシステムが整備され,勤務時間の管理と適正化が進められている。一方で,この改革の始動により実際の医師の仕事や生活には改善の兆しは現れているのだろうか,少なくとも周囲の医師からは,「特段の変化はないですね」,「相変わらず時間の余裕はないですね」,・・・
 
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2024/09/05:乳幼児健診の法定化に向けて

 宮城県医師会副会長

奥 村 秀 定
 
はじめに
 乳幼児健診は,母子保健法により規定されている。第12条では法定健診として1歳6か月児健診および3歳児健診が義務付けられており,地方交付税で措置されている。令和5年11月の子ども家庭審議会の資料では受診率はそれぞれ95.2%,94.6%である。法定健診ではないが地方交付税で・・・
 
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2024/08/05:超高齢社会の医療

宮城県医師会副会長 橋 本   省


「高齢化社会」とはよく言われてきた言葉ですが,一方,「高齢社会」もよく使われます。この2つはそれぞれ意味が異なり,総人口に占める65歳以上(高齢者)の人口が7%以上の社会を高齢化社会,14%以上の社会を高齢社会と呼びます。そして,超高齢社会は高齢者人口21%以上の社会を指します。日本は1970年にすでに・・・

 

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2024/07/04:会長就任のご挨拶

 公益社団法人宮城県医師会会長 佐 藤 和 宏

 
 令和6年6月19日の第171回宮城県医師会定時代議員会において会長に選任,選定されました。4期目となります。代議員および会員の先生方に,厚く御礼申し上げるとともに,身の引き締まる思いでございます。もう少し頑張りたいと思いますのでどうかよろしくお願い致します。
 3期目までの6年間のうち,・・・
 
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2024/06/07:大崎地域の看護学校の在り方

宮城県医師会理事
佐 藤 龍 行
 
 医療機関の運営は,そこで働く医師をはじめ,医療従事者を集めることが大前提であり,その最も大きな課題の1つが看護師の確保である。
 大崎地域では,昭和30年代には古川市立病院(現大崎市民病院)にて准看護学校が運営されていたが,当時の佐藤武雄医師会長と成川二郎市立病院長との間で准看校は医師会が担当し,市立病院には新たに高等看護学校を設置するという話し合いがなされた。高等看護学校の設立はできなかったものの,・・・
 
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2024/05/08:「オーバードーズ」と「セルフ・メディケーション」

 宮城県医師会理事

荒 井 啓 史
 
 「オーバードーズ(OVERDOSE:OD),以下OD」とは「医薬品等の決められた用量を守らずに過剰摂取 (過量服薬) すること」であり,近年,その広がりは深刻化しています。
 令和4年にODで救急搬送された人は1万人以上,そのうち約70%が女性で,・・・
 
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2024/04/03:子どもの意見表明権とは何か

 宮城県医師会理事

 
焉@田   修
 
◎はじめに
 2022年2月24日,軍事作戦と称してロシアがウクライナへ侵攻し,多くの子どもを見境無く虐殺しています。2023年10月7日にはイスラエル軍がガザ地区で戦闘を開始し,1万人以上の子どもが死亡し,さらに多くの子どもが片足や両足を失うという悲惨な状況に陥っています。・・・
 
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2024/03/06:国策としてのCOPD対策−承前−

 宮城県医師会理事

米 谷 則 美
 
 COPD(慢性閉塞性肺疾患)はその90%以上が喫煙によって生じる慢性の肺疾患である。
 2014年2月号の視座では,少子高齢化時代の国策としてのCOPD対策の重要性について取り上げさせていただいたが,今回はその続編である。
 現在,我が国におけるCOPDの有症率は・・・
 
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2024/02/27:死因は「老衰」について考える

 宮城県医師会理事

日 野   宏
 
 近年,老衰(英語:senility)を死因とする「老衰死」が増えてきています。厚生労働省の調査によると,2018年,老衰は脳血管疾患を抜いて,死因の3位に浮上して以来,2022年まで5年連続で1位は悪性新生物(死因の24.6%),2位は心疾患(高血圧を除く)(同14.8%),そうして3位が老衰(同11.4%)でありました。
 しかしながら,「老衰」は実は世界では一般的な死因ではないのです。世界保健機構(WHO)による世界の死因上位10位(2021年)に老衰は無いのであります。小生が・・・
 
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