宮城県感染症発生動向調査情報(第 8 週)

宮城県【 平成15 年 2 月 27 日 】発行 情報収集:宮城県保健環境センター
― 2003.2.17 〜 2.23 患者発生数(定点医療機関) ―
(【傾向の凡例】◎:今後の情報に十分注意 ○:今後の情報に留意 レ:減少傾向)

疾 病

保健所

仙台市

患者数

全地区

患者数

傾向

コメント

仙南

塩釜

大崎

栗原

登米

石巻

気仙沼

インフルエンザ

114

263

115

94

131

193

216

831

1957

全数報告疾病
1類・2類・3類感染症:報告なし。
4類感染症:レジオネラ症1件(仙台市内、男)
  −宮城県感染症発生動向調査情報解析部会−
[インフルエンザ]気仙沼地区は4週から、登米地区は6週から警報発令中。本県全地区で警報、注意報発令中。特に気仙沼地区が他と比べて定点報告数が高い。先週(21.81)に比べ減少。しかし、今後の動向には引き続き注意。〈全国の動き〉7週段階で、広島県(定点報告数5.71)を除く全ての都道府県で注意報、警報発令中。しかし定点報告数は5週から減少。38.5(4週)->35.0(5週)->29.03(6週)->20.41(7週)。東北・北海道地区でも秋田県を除き定点報告数減少。
[感染性胃腸炎]定点報告数は先週とほぼ同じ。警報発令継続基準を超えているのは、塩釜、石巻地区の2地区のみに減少。しかし過去3カ年の傾向は、第33週(8月中旬)まで漸減。今後とも注意が必要。
[麻疹]今年に入って、計12報告。発生動向に注目。
=最近の話題=
香港におけるインフルエンザA(H5N1)患者の発生
中国福建省を訪ねた香港の家族が相次いで倒れ、2月14日、17日男性(33)と長男(9)が相次いで死亡したが、調査したところ、鳥のA型インフルエンザウイルス(H5N1)に感染していることが判明。厚生労働省では、ウイルスの早期発見策として当面4月末日前の間に、インフルエンザA型と迅速診断した症例であって、中国福建省又は香港を出発後1週間以内に発症したものについては、患者の同意を得て、保健所に情報提供するよう医療機関に要請している。
《病原体情報》 〜宮城県保健環境センター
・4週の塩釜保健所管内のインフルエンザ様患者からパラインフルエンザウイルス2型1件検出。・5週の塩釜保健所管内の胃腸炎患者からロタウイルス1件検出。・7週登米保健所管内のインフルエンザ患者からインフルエンザウイルスAH3(香港)型3件検出。・8週の塩釜保健所管内の急性胃腸炎患者からロタウイルス1件検出。
 〜国立仙台病院ウイルスセンター検査〜
・インフルエンザウイルス130件(未解析)検出。

咽頭結膜熱

 

1

 

 

 

 

 

2

3

 

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

2

11

5

11

10

8

 

41

88

感染性胃腸炎

41

133

26

37

67

108

24

336

772

水痘

8

11

15

 

5

3

16

35

93

手足口病

 

 

1

1

 

2

1

 

5

 

伝染性紅斑

1

 

 

 

 

 

2

5

8

 

突発性発疹

1

5

5

 

3

5

4

28

51

百日咳

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風疹

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヘルパンギーナ

 

 

 

 

 

1

 

 

1

 

麻疹

 

 

 

1

 

 

 

3

4

 

流行性耳下腺炎

7

4

2

7

8

3

6

20

57

急性出血性結膜炎

 

 

 

 

 

 

 

2

2

 

流行性角結膜炎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

急性脳炎(日本脳炎を除く)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

細菌性髄膜炎(真菌性を含む)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無菌性髄膜炎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マイコプラズマ肺炎

1

2

 

 

 

1

1

 

5

 

クラミジア肺炎(オウム病除く)

1

 

 

 

 

 

 

 

1

 

成人麻疹

 

1

 

 

 

 

 

 

1

 

川崎病

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

不明の発疹性疾患

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[ウイルス分離状況] 2.17 〜 2.21 国立仙台病院ウイルスセンター提供

Flu

Para

RS

Mumps

Measles

Adeno

Entero

Rhino

HSV

CMV

130

 

2

 

 

5

 

1

 

1

インフルエンザは、今週に入ってB型が主流となり、幼稚園や小学校で増加傾向にあります。(コメント:永井小児科医院 永井幸夫)