宮城県感染症発生動向調査情報(第 7 週)

宮城県【 平成15 年 2 月 20 日 】発行 情報収集:宮城県保健環境センター
― 2003.2.10 〜 2.16 患者発生数(定点医療機関) ―
(【傾向の凡例】◎:今後の情報に十分注意 ○:今後の情報に留意 レ:減少傾向)

疾 病

保健所

仙台市

患者数

全地区

患者数

傾向

コメント

仙南

塩釜

大崎

栗原

登米

石巻

気仙沼

インフルエンザ

101

265

121

120

125

228

263

893

2116

全数報告疾病
1類・2類・3類感染症:報告なし。
4類感染症:1.クロイツフェルト・ヤコブ病1件(今年初、仙台市内、男性) 本症は、100万人に1人の割合で孤発性又は家族性に生じ、脳組織の海面(スポンジ)状変性を特徴とする疾患。現在では成因からプリオン病、また病因から伝達性海綿状脳症(TSE)としてほ乳類の神経疾患群にひとくくりにされている。(IDWR2002年第24週)
2.梅毒1件(今年初、仙台市内、男性)

  −宮城県感染症発生動向調査情報解析部会−
[インフルエンザ]気仙沼地区は4週から、登米地区は6週から警報発令中。本県全地区で警報、注意報発令中。インフルエンザ定点報告数の推移。17.67(4週)->24.25(5週)->26.97(6週)->21.81(今週)。先週に比べ定点報告数は減少。しかし、今後の動向に注意。
〈全国の動き〉6週段階で、47都道府県全てで注意報、警報発令中。しかし定点報告数は5週から減少。6.2(1週)->19.0(2週)->29.2(3週)->38.5(4週)->35.0(5週)->29.03(6週)。東北・北海道地区では、5週に比べ、青森県、岩手県、秋田県、福島県が定点報告数増加。病原体では、A香港型(H3N2)が分離されたウイルスの大半を占める。B型も分離報告がある。しかし、Aソ連型(H1N1)は、今シーズン分離報告は未だない。
[感染性胃腸炎]先週(18.10)に比べ減少。仙南、塩釜、登米、石巻地区が警報発令継続基準(定点報告数12以上)を超えている。しかし、栗原地区先週(23.33)に比べ大幅に減少。今後の動向に注意。
[百日咳]今年初めての報告。
[麻疹]発生動向に注目。

《病原体情報》〜国立仙台病院ウイルスセンター検査〜
・インフルエンザウイルス89件(未解析)検出。

咽頭結膜熱

 

1

 

 

 

 

 

5

6

 

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

 

8

2

4

14

6

 

34

68

感染性胃腸炎

66

134

23

25

80

77

21

344

770

水痘

9

12

32

1

6

11

10

40

121

手足口病

 

 

3

 

 

 

 

1

4

 

伝染性紅斑

3

1

 

 

3

 

3

2

12

 

突発性発疹

2

5

3

1

1

2

1

15

30

百日咳

 

 

 

 

 

1

 

 

1

 

風疹

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヘルパンギーナ

 

1

 

 

 

 

 

 

1

 

麻疹

 

1

1

 

 

 

1

 

3

 

流行性耳下腺炎

4

2

5

4

14

3

2

37

71

急性出血性結膜炎

 

 

 

 

 

 

 

1

1

 

流行性角結膜炎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

急性脳炎(日本脳炎を除く)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

細菌性髄膜炎(真菌性を含む)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無菌性髄膜炎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マイコプラズマ肺炎

3

4

 

 

 

2

 

2

11

 

クラミジア肺炎(オウム病除く)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

成人麻疹

 

 

 

 

 

 

 

2

2

 

川崎病

 

 

 

1

 

 

 

 

1

 

不明の発疹性疾患

 

 

 

 

 

 

 

2

2

 

[ウイルス分離状況] 2.10 〜 2.14 国立仙台病院ウイルスセンター提供

Flu

Para

RS

Mumps

Measles

Adeno

Entero

Rhino

HSV

CMV

89

 

1

1

1

1

 

 

1

 

A香港型とB型インフルエンザの混合流行が続いています。当院での検査では、現在のところほぼ互角です。(コメント:永井小児科医院 永井幸夫)