宮城県感染症発生動向調査情報(第 3 週)

宮城県【 平成15 年 1 月 23 日 】発行 情報収集:宮城県保健環境センター
― 2003.1.13 〜 1.19 患者発生数(定点医療機関) ―
(【傾向の凡例】◎:今後の情報に十分注意 ○:今後の情報に留意 レ:減少傾向)

疾 病

保健所

仙台市

患者数

全地区

患者数

傾向

コメント

仙南

塩釜

大崎

栗原

登米

石巻

気仙沼

インフルエンザ

30

54

21

21

30

66

54

445

721

全数報告疾病
1類・2類・3類・4類感染症:報告なし。
−宮城県感染症発生動向調査情報解析部会−
[感染性胃腸炎]先週に比べ若干減少。塩釜地区が先週に比べ上昇が顕著。登米地区、気仙沼地区が警報発令基準継続。今後の動向に特に注意。〈全国の動き〉第2週の段階で宮城県が定点報告数全国1位(14.75)。〈冬季感染性胃腸炎関連ウイルス2002/03シーズン〉IDWR2002年第52週
 小型球形ウイルス(SRSV)の検出報告は計379件で、このうちノーウォーク様ウイルス(NLV)genogroupIIが347件(愛媛県84、岩手県39、東京都23など)と大部分を占め、NLVgenogroupIが3件(愛媛県)、NLVgenogroup不明が23件(福井県11、東京都7など)、サッポロ様ウイルス(SLV)が1件(大阪市)、電顕による検出が5件(栃木県4、熊本県1)報告。ロタウイルスはA群が28件(東京都7、大阪市5、島根県5など)、C型が2件(岩手県)、群不明が4件(愛媛県)報告。
[インフルエンザ]本年3週間の推移。0.39(1週)->4.26(2週)->7.43(今週)。昨年の年初3週間は、0.07(1週)->0.13(2週)->0.44(3週)。今年は、昨年に比べ定点報告数高い。今後の動向に注意。〈一般的予防策〉(1)十分な休養(体力をつけるための睡眠、休養、バランスのとれた食事(2)手洗いとうがいの励行(外出後、食事の前など石けんと流水で手洗い、うがい)(3)室内の乾燥に注意(4)人混みを避ける(特に高齢者や慢性疾患の方)
[水痘]先週(4.39)に比べ減少。しかし、各地区から同程度の報告有り。今後の推移に注目。
〈病原体情報〉〜宮城県保健環境センター検査〜
・2週の気仙沼、石巻地区のインフルエンザ患者からインフルエンザウイ
ルスAH3(香港)型各1件検出。・2週及び3週の塩釜地区(亘理町)のインフルエンザ患者からインフルエンザウイルスAH3(香港)型2件検出。県南から初の検出。・3週の塩釜地区の急性胃腸炎患者からノーウォーク様ウイルスG2型を1件検出。
〜国立仙台病院ウイルスセンター検査〜
・インフルエンザウイルス55件検出。うち未解析55件。・アデノウイルス9件検出。

咽頭結膜熱

 

 

 

 

 

 

 

2

2

 

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

2

23

2

7

16

11

 

53

114

感染性胃腸炎

67

104

36

54

83

88

76

320

828

水痘

14

17

17

11

12

18

15

41

145

手足口病

 

 

1

 

 

5

1

 

7

 

伝染性紅斑

2

3

1

 

3

5

9

4

27

突発性発疹

4

3

4

4

1

5

5

23

49

百日咳

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風疹

 

 

 

 

 

 

1

 

1

 

ヘルパンギーナ

 

 

 

 

 

 

 

1

1

 

麻疹

 

 

 

 

 

 

3

1

4

 

流行性耳下腺炎

12

3

1

14

4

1

2

26

63

急性出血性結膜炎

 

 

 

 

 

 

 

2

2

 

流行性角結膜炎

 

 

 

 

 

1

 

 

1

 

急性脳炎(日本脳炎を除く)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

細菌性髄膜炎(真菌性を含む)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無菌性髄膜炎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マイコプラズマ肺炎

1

2

 

 

 

6

 

2

11

 

クラミジア肺炎(オウム病除く)

1

 

 

 

 

 

 

 

1

 

成人麻疹

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

川崎病

 

 

 

 

 

 

 

1

1

 

不明の発疹性疾患

 

 

 

 

 

 

 

2

2

 

[ウイルス分離状況] 1.14 〜 1.17 国立仙台病院ウイルスセンター提供

Flu

Para

RS

Mumps

Measles

Adeno

Entero

Rhino

HSV

CMV

55

1

5

1

 

9

 

 

2

 

A型インフルエンザの流行が始まりました。ピークは1月末から2月上旬になりそうです。(コメント:永井小児科医院 永井幸夫)