宮城県感染症発生動向調査情報(第 19 週)

宮城県【 平成14 年 5 月 16 日 】発行 情報収集:宮城県保健環境センター
― 2002.5.6 〜 5.12 患者発生数(定点医療機関) ―
(【傾向の凡例】◎:今後の情報に十分注意 ○:今後の情報に留意 レ:減少傾向)

疾 病

保健所

仙台市

患者数

全地区

患者数

傾向

コメント

仙南

塩釜

大崎

栗原

登米

石巻

気仙沼

インフルエンザ

9

43

2

6

63

36

56

68

283

      −今週の全数報告疾病−
1類・2類・3類・4類感染症:急性ウイルス性肝炎(A型)1件(仙台市内、男〜第18週追加報告)
   -宮城県感染症発生動向調査情報解析部会-
[インフルエンザ]
 定点報告数は、第16週から3週連続して増加していたが、減少に転じた。しかし、登米管内(第16週から)、気仙沼管内(第17週から)は注意報発令中。
−国立仙台病院レポート(その1)−
《インフルエンザの本年3月までの概要》
 2001年10月に最初のA(H3)型ウイルスが検出。本年1月から同型が増加、2月中旬から3月上旬にかけてピーク。
A(H1)型は比較的少なく推移。B型は、昨年12月初旬に4件分離、その後は3月中旬まで月に数件の分離。C型は、1月第3週より分離、その後3月まで月に数件分離。仙台市の1月から3月にかけての流行状況は、A(H3)型を主流に、これにA(H1)、B及びC型の流行が重なる複雑な様相。
[流行性耳下腺炎]
 先週に比べ仙台市を含め、県内全区域で定点報告数が増加。先週から再び石巻管内がトップ。1998年〜99年には、栗原管内、登米管内、気仙沼管内で流行。2002年は流行は見られなかった。昨年4月頃から、石巻管内で定点報告数が高くなりはじめ、本年に入っても例年に比べ高い傾向(3.83〜10.83)が続く。
  ○2000年定点報告数:0.03〜0.39
  ○2001年定点報告数:0.12〜2.28
  ○2002年定点報告数:1.19〜2.88
今後の動向に注目する必要がある。
[麻疹]
 大崎地区は、第11週(3.11〜3.17)から連続して定点報告があり、第1週からの累計で67件。(仙南:1、塩釜:2、大崎:39、栗原:1、登米:7、石巻:5、仙台:12)
〜病原体情報〜
 国立仙台病院ウイルスセンターのインフルエンザウイルス検出状況は、65件で、Aソ連型-0、A香港型-0、B型-49、C型-3、未解析-13。

咽頭結膜熱

 

1

 

 

 

 

 

 

1

 

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

2

6

2

2

5

7

1

19

44

感染性胃腸炎

26

94

10

16

13

45

23

121

348

水痘

13

6

30

14

19

34

4

54

174

手足口病

 

 

 

 

5

 

1

15

21

 

伝染性紅斑

 

5

3

 

2

6

1

3

20

突発性発疹

5

6

5

 

1

4

3

18

42

百日咳

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風疹

 

2

 

 

 

 

 

 

2

 

ヘルパンギーナ

 

1

 

 

 

 

1

1

3

 

麻疹

 

 

3

 

 

 

 

 

3

 

流行性耳下腺炎

19

28

12

12

10

29

2

38

150

急性出血性結膜炎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

流行性角結膜炎

 

 

 

 

 

 

 

7

7

 

急性脳炎(日本脳炎を除く)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

細菌性髄膜炎(真菌性を含む)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無菌性髄膜炎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マイコプラズマ肺炎

 

 

 

 

 

 

 

1

1

 

クラミジア肺炎(オウム病除く)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

成人麻疹

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

川崎病

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

不明の発疹性疾患

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[ウイルス分離状況] 5.7 〜 5.10 国立仙台病院ウイルスセンター提供

Flu

Para

RS

Mumps

Measles

Adeno

Entero

Rhino

HSV

CMV

65

 

 

 

 

3

4

3

 

 

5月中旬になっても、まだインフルエンザがみられます。この時期の流行は、1991年にウイルス分離を開始して以来、初めての経験です。(コメント:永井小児科医院 永井幸夫) *このデータは、第18週報と同じものです。1週早く情報が入ったため先に掲載しました。