宮城県感染症発生動向調査情報(第 52 週)

宮城県【 平成15 年 1 月 8 日 】発行 情報収集:宮城県保健環境センター
― 2002.12.23 〜 12.29 患者発生数(定点医療機関) ―
(【傾向の凡例】◎:今後の情報に十分注意 ○:今後の情報に留意 レ:減少傾向)

疾 病

保健所

仙台市

患者数

全地区

患者数

傾向

コメント

仙南

塩釜

大崎

栗原

登米

石巻

気仙沼

インフルエンザ

 

6

1

1

5

6

2

33

54

−今週の全数報告疾病−
1類・2類・3類・4類感染症:報告なし。

   −宮城県感染症発生動向調査情報解析部会−
[感染性胃腸炎]先週(17.98)に比べ減少。しかし例年は、1月から2月にかけて上昇。今後の動向に注意。
[水痘]先週(3.86)に比べ減少。しかし、気仙沼地区が他地区に比べ高い。
[流行性耳下腺炎]先週(2.07)に比べ減少。
[インフルエンザ]先週(0.52)に比べ増加。仙南地区を除く全地区から報告。今後の動向に注意。
〈全国:51週〉
 定点報告数は、0.07(47週)->0.21(48週)->0.60(49週)->1.65(50週)->5.22(51週)。広くインフルエンザの流行シーズンに突入。福岡県(29.25)、大分県(14.95)、広島県(13.28)、長崎県(11.30)が高い。
 北海道・東北6県で定点報告数が1.0を超えているのは、北海道(3.20)、山形県(2.96)、福島県(1.29)
 〈IDWR2002年第50週〉
病原体ではAH3(香港)型が分離されたウイルスの大半を占めているが、B型も分離報告がある。Aソ連型(H1N1)については、今シーズンの分離報告は未だない。

 〈病原体情報〉
〜宮城県保健環境センター検査〜
・49週塩釜管内の急性上気道炎・急性気管支炎患者からアデノウイルス5型1件検出
・51週塩釜管内の急性胃腸炎患者からロタウイルス1件検出
・51週石巻管内のインフルエンザ患者からAH3(香港)型1件検出
・52週栗原管内の患者からノーウォークウイルス1件検出
 〜国立仙台病院ウイルスセンター検査〜
・インフルエンザウイルス検出状況 5件
 内訳:AH3(香港)型2件、未解析3件。
・アデノウイルス 14件検出

咽頭結膜熱

 

 

 

 

 

 

 

3

3

 

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

 

24

4

2

2

5

 

26

63

感染性胃腸炎

54

108

37

76

85

101

74

275

810

水痘

2

20

9

7

8

6

30

79

161

手足口病

1

 

1

 

5

6

6

6

25

伝染性紅斑

 

1

2

 

2

2

7

7

21

 

突発性発疹

3

4

4

2

 

7

2

17

39

百日咳

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風疹

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヘルパンギーナ

 

 

 

 

 

 

 

5

5

 

麻疹

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

流行性耳下腺炎

22

9

4

10

8

 

1

40

94

急性出血性結膜炎

 

 

 

 

 

 

 

1

1

 

流行性角結膜炎

 

 

 

 

 

5

 

 

5

 

急性脳炎(日本脳炎を除く)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

細菌性髄膜炎(真菌性を含む)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無菌性髄膜炎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マイコプラズマ肺炎

2

3

 

 

1

5

1

1

13

 

クラミジア肺炎(オウム病除く)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

成人麻疹

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

川崎病

 

 

 

 

 

 

 

1

1

 

不明の発疹性疾患

 

 

 

 

 

 

 

2

2

 

[ウイルス分離状況] 12.24 〜 12.27 国立仙台病院ウイルスセンター提供

Flu

Para

RS

Mumps

Measles

Adeno

Entero

Rhino

HSV

CMV

5

 

1

1

 

14

1

 

 

 

アデノウイルス、RSウイルスの流行も続いており、インフルエンザとの鑑別が必要です。(コメント:永井小児科医院 永井幸夫)