宮城県感染症発生動向調査情報(第 48 週)

宮城県【 平成14 年 12 月 5 日 】発行 情報収集:宮城県保健環境センター
― 2002.11.25 〜 12.1 患者発生数(定点医療機関) ―
(【傾向の凡例】◎:今後の情報に十分注意 ○:今後の情報に留意 レ:減少傾向)

疾 病

保健所

仙台市

患者数

全地区

患者数

傾向

コメント

仙南

塩釜

大崎

栗原

登米

石巻

気仙沼

インフルエンザ

 

 

 

 

 

2

 

5

7

 

−今週の全数報告疾病−
1類・2類・3類・4類感染症:報告なし。
   -宮城県感染症発生動向調査情報解析部会-
[感染性胃腸炎]定点報告数は、42週から増加傾向。2.47(42週)->3.71(43週)->4.69(44週)->4.68(45週)->5.98(46週)->6.20(47週)->9.95(今週)。特に、塩釜地区(病原体情報参考)、栗原地区及び仙台市内が高い。今後集団発生のおそれもあり、病院、学校、老人介護施設など集団施設では特に注意を要する。
[水痘]先週(1.92)に比べ増加。例年年末にかけて上昇。今後の動向に注意。
[流行性耳下腺炎]先週(1.71)に比べ上昇。本年は、昨年に比べ高く推移。昨年は、年末にかけて上昇。今後の推移に注目。
[A群溶血性レンサ球菌咽頭炎]先週(1.12)に比べ増加。本年は例年に比べ、低く推移している。
[インフルエンザ] 北海道、東北6県全てから定点報告有り(47週)。今後の動向に注意。
 1〜3日間ほどの潜伏期間の後に、発熱(38度以上の高熱)・頭痛・全身の倦怠感・筋関痛などが突然現れ、咳・鼻汁などの上気道炎症状がこれに続き、約1週間の経過で軽快する。いわゆる「かぜ」に比べて全身症状が強いのが特徴。呼吸器・循環器・腎臓に慢性疾患を持つ患者、糖尿病などの代謝疾患・免疫機能が低下している患者などは、肺炎、気管支炎などの2次的な細菌感染症を起こしやすくなる。小児ではこれらの合併症に加えて中耳炎を起こしやすく、気管支喘息を誘発することもある。(IDWR2001年第44週)
〈病原体情報〉
〜宮城県保健環境センター検査〜
 48週塩釜管内感染性胃腸炎患者から今シーズン初のノーウォク様ウイルス(SRSV)を3件検出。
 〜病原微生物検出情報速報(IASR)〜
 埼玉県内小学校学童(発症:11月中旬)から今シーズン初のビクトリア系B型インフルエンザウイルス検出。
 (第46週で、大阪市内学童2名からAH3型インフルエンザウイルス検出。)

咽頭結膜熱

 

1

 

 

 

 

 

4

5

 

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

 

24

4

1

9

1

 

47

86

感染性胃腸炎

29

97

16

43

23

51

29

299

587

水痘

14

20

13

3

13

7

11

53

134

手足口病

 

 

7

1

6

15

4

8

41

伝染性紅斑

2

1

 

1

5

1

6

6

22

 

突発性発疹

3

2

5

2

2

6

2

26

48

百日咳

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風疹

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヘルパンギーナ

 

 

 

 

1

1

 

4

6

 

麻疹

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

流行性耳下腺炎

19

7

 

12

17

3

4

48

110

急性出血性結膜炎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

流行性角結膜炎

 

 

 

 

 

 

 

1

1

 

急性脳炎(日本脳炎を除く)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

細菌性髄膜炎(真菌性を含む)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無菌性髄膜炎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マイコプラズマ肺炎

5

 

 

 

5

7

2

3

22

 

クラミジア肺炎(オウム病除く)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

成人麻疹

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

川崎病

 

 

 

 

 

 

 

1

1

 

不明の発疹性疾患

 

 

 

 

 

 

 

4

4

 

[ウイルス分離状況] 11.25 〜 11.29 国立仙台病院ウイルスセンター提供

Flu

Para

RS

Mumps

Measles

Adeno

Entero

Rhino

HSV

CMV

 

 

4

5

 

2

 

 

 

 

RS、Adenoは検出されますが、インフルエンザは11月に報告後は、検出されていません。なお、韓国でインフルエンザA香港型が大流行とのことですので、ご注意く
ださい。(コメント:永井小児科医院 永井幸夫)